不妊治療体験記

仕事探しを開始!私はこうして不妊治療と仕事を両立させました

「仕事をしながら不妊治療をするのは難しい」。私が実際に不妊治療をしていて思ったことです。

私は不妊治療中もずっと仕事をしていましたが、通院のための時間のやり繰りが本当に大変でした。そんな中でも両立できたのは、職場の人達の理解があったからこそだと思っています。

今回は、不妊治療中だった私の仕事探しの方法や両立させるために必要なことをご紹介したいと思います。不妊治療中の仕事探しで悩んでいる方の参考になったら嬉しいです。

≫≫≫不妊治療を再開!体外受精へのステップアップを決断の続きのお話です。

不妊治療をおこなっていた時期は2015年~2018年の間です。

当時のことを思い出しながら書いていますが、結構前のことなので忘れていたり、記憶が間違っていることがあるかもしれません。どうぞご了承ください。

不妊治療を優先するため退職

不妊治療を始める前は保育士として正社員で働いていましたが、治療を始める時に退職しました。理由は色々ありますが、一番の理由は不妊治療を優先するためでした。

私が働いていた保育園は独身の先生が多かったこともあり、不妊治療を理由に毎月急なお休みを取ることができない雰囲気でした。

このまま続けていたら、“私のせいで他の先生や子ども達に迷惑をかけられないし、私自身も心苦しくて休めない。で、結局治療ができない”という風になるのが想像できたので退職を選びました。

不妊治療中の仕事探しは初めが肝心

不妊治療には毎月何万ものお金がかかります。子どもを授かるまで不妊治療を続けるために「治療費を稼がなくては!」と思い、2016年の秋頃からパートで保育士として働ける保育園を探しました。

この時にすごく悩んだのが、

“働いたら迷惑かな?”

ということです。

治療で急に休みをもらうこともあるだろうし、働き始めてすぐに妊娠する可能性だってあるし。

“そんな状態で働いていいのかな?”

“というか、まず働き口があるのかな?”

パートといっても大切な子どもの命を預かる仕事なので無責任な働き方はできません。

なので、私は面接の時に園長に不妊治療をしていることを伝えました。

  • シフトを入れていても治療で急にお休みをもらうことがあるかもしれないこと
  • いつ妊娠をするか分からないこと

この2つは私が働く上で譲れない点だったので、それでダメなら縁が無かったということでと思いながら話しました。

“さすがにこんなわがままな条件で雇ってくれるところなんてないかな~”と思っていましたが、案外スムーズにパート探しが進み、最初に面接を受けた保育園で入社が決まりました。

保育園側も全てを承知で雇ってくれたので、急なお休みや時間の変更をしてもらいやすくてとても働きやすかったです!

私が不妊治療をしていることはほとんどの先生が知っていましたが、そのお陰で「実は私も流産したことがあって…」と打ち明けてくれる人もいました。

年配のパートの先生の中には自身が不妊治療を経験したこがある人や「自分の娘が今不妊治療をしているから他人事じゃない」と言ってくれる人もいて、“不妊治療=話しにくい話題”という雰囲気ではありませんでした。

シフトの変更なども、みんなすごく協力してくれました。

入社した後に後出しで伝えて迷惑をかけるよりも、ちゃんと分かった上で「それでもいいよ」と言ってくれる職場を見つけた方がストレスも少なく長く続けられると思います。私は最初の面接の時点で自分の現状をきちんと伝えておいて良かったと思っています。

お陰で、不妊治療中〜妊娠後期までずっとその保育園で働くことができました!

仕事探しでその他に重視したこと

仕事を探す時に、不妊治療をしていることを理解してくれること以外に重視していたことが他にもあります。

それは、職場が不妊治療専門クリニックの近くにあること!

仕事前や仕事終わりにクリニックに行けるように、なるべく近くにある保育園を探しました。

クリニックと職場が全然違う方向だったら、面倒くさがり屋な私はきっと「今日は午後からクリニックだから仕事休もうかな~」とかなっていたと思います。

不妊治療と仕事の両立が難しくて、「もう、こんな大変な生活やだ!」と思っていたと思います。

“仕事に行くついでにクリニックに行く”っていうくらいの感覚が私には合っていて、長く続けられる秘訣でした!

仕事と不妊治療の両立には職場の理解が必要!

不妊治療は大体タイミング法から始めて、徐々にステップアップしていくことが多いと思うのですが、タイミング法までならなんとか頑張れば正社員で働きながらでも治療はできるかなと思います。

私が通っていた不妊治療専門クリニックでは、タイミング法の時は排卵日を確認するために排卵前に2~3回通院していました。病院に行く日は月経周期や卵子の成長具合によって決まるので、「2日後に来てください」や「また明日来てください」と言われることもありました。

病院によっては18時半とか19時頃までやっているところもあるので、遅くまで診察をしていて仕事帰りに行ける場合はなんとか両立できるかなと思いますが…。

タイミング法ですぐに妊娠できればいいですが、体外受精などにステップアップしていくと半月近く毎日通院なんてこともあったので、そうなると正社員でもパートでも職場の人達の理解と協力がないと続けるのは難しいと思います。

保育園でパートで働き始めて辛かったこと

保育士補助として働き始めた保育園は、シフト変更の融通もきくし、不妊治療優先の働き方ができたので働く環境としては本当に最高の職場でした!

仕事もすぐに慣れて、職場の人達もみんな心が広くて優しくて本当に人間関係も良かったです。

ただ、最初の頃は出社する度に心がズキズキしていたことがありました。

私は、2015年9月と2016年7月に稽留流産をしていました。

最初の2015年9月の時の出産予定は2016年の6月でした。こういうことってなかなか忘れないんですよね。

保育で0~1歳児クラスの補助に入ると、2016年6月生まれの赤ちゃんもいて…。その子を見ると、

“もしあの時、流産しないで生まれていれば、今はこんな感じだったんだろうな”

と、自分が産むことができなかった我が子とどうしても思い出して重ねてしまっていました。

その子が伝い歩きしている姿を見ては、

“もしあの時、あの子が生まれていたら、今頃伝い歩きしているくらいなんだな”

その子が言葉をしゃべり始めるようになると、

“もしあの時、あの子が生まれていたら、今頃「ママ」って呼んでもらえてたのかな”

毎日、その子や子ども達の成長に触れながら、もしもの世界を考えてしまっていました。

仕事柄、子ども達の成長を身近で見られる分、一人で勝手に傷ついて、たまにシュンとしていました。

でも、それが辛いなら保育士なんてやめろって話ですよね。

なんて不毛な考えなんだろうと思い、働き始めて1ヶ月くらいで“これは仕事!”とキッパリと割り切れるようになりました。

不妊治療を始めてから今までは赤ちゃんを見ると辛くなることが多かったですが、この経験を経てちょっと強くなれたかな。

続きは、≫≫≫不妊治療を開始!まずはタイミング法からスタート