今回は、胞状奇胎と診断されて手術をした時の私の体験談をご紹介したいと思います。
≫≫≫妊娠7週目で「胞状奇胎の疑い」。何それ?の続きのお話です。
不妊治療をおこなっていた時期は2015年~2018年の間です。
当時のことを思い出しながら書いていますが、結構前のことなので忘れていたり、記憶が間違っていることがあるかもしれません。どうぞご了承ください。
【胞状奇胎と診断】1回目の手術のスケジュール
出血が続いてお腹も痛い中、お義母さんに付き添ってもらい、朝イチで大学病院に行きました。
2017年6月6日(火)8時30分、受付
受付を済ませた後、女性診療科へ。
私が着いた時にはすでに女性診療科の前のロビーで待っている人が何人もいました。
お義母さんと「もっと早く来ればよかったね~」と言いながら、椅子に座って待つこと1時間。全然診察の順番が来なくてイライラするし、お腹も痛いし、この時間が本当にきつかったです。大学病院は待ち時間が長いから困りますよね。
“早く順番来て~”と思いながら1時間以上待って、やっと名前を呼ばれました。
9時30分、診察
診察は初診担当の先生が診てくれました。
紹介状を見た後、すぐにエコー検査へ。
モニターを見て、すぐに先生から「うん、胞状奇胎だね」と言われました。
私は“まぁ、そうだよね”と思いながら聞いていましたが、この時はもう、お腹が結構痛くなってきていたのでぶっちゃけそれどころではありませんでした。
診察室でお義母さんと一緒に色々と説明を受け(お腹が痛すぎて先生が何を話していたのかよく覚えていません)、最後に「緊急で手術をするから。手術を担当する先生に連絡するからちょっと待ってて」と言われました。
緊急手術という言葉は、“え!?まじで?もう手術するの?”とびっくりしたからしっかりと覚えています。
先生から「この後、すぐに手術になるから入院病棟に行ってください」と言われて診察は終わりました。
女性診療科から入院病棟までは結構離れているので、看護師さんが車椅子に乗せて連れて行ってくれました。
私的には、“車椅子はちょっと大げさじゃない?”って感じもしましたが、実際は牛歩状態だったので車椅子に乗った方が早くて楽で良かったです。
10時、入院病棟へ
入院病棟へ着いて、そのまま入院する大部屋に案内されました。
部屋に着いてすぐ、手術を担当する先生が来てくれました。
採血をして、「採血の結果が出たら、また説明します」とのことだったので、その間はベッドで横になっていました。
大体30分くらい待って、先生に呼ばれました。
先生から血液検査の結果、妊娠7週目でhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というのが8万5千mIU/ml以上あるから胞状奇胎が確定だということと、何度目かの胞状奇胎についての説明を受けて手術の同意書や輸血についての同意書にサインをしました。
胞状奇胎の場合は、hCGの数値が異常に高くなるそうです。先生の話では、手術後、一日半でこの数値が半分まで下がっていれば経過が順調なんだそうです。
その後は、手術着に着替えて、点滴をしたりと手術の準備が始まりました。
あまりにも物事がスピーディーに決まっていくので、“手術怖いな~”とか“イヤだな~”とか余計なことを考える暇もありませんでした。
また手術が決まった後、ずっと付き添ってくれていたお義母さんは入院手続きをしに行ったり、夫に連絡をしてくれたり、一度家に帰って入院するための荷物をまとめて持ってきてくれたりと身の回りのことを全てしてくれていました。
11時、子宮内容除去術
点滴を始めて少ししてから、手術室へと案内されました。
手術室には先生以外にも人がズラリと…。たぶん8人くらいいたと思います。
“一体、何事?”と私がびびっていたら、先生が「実習生も見学させてもらいます」と。
その大学病院でも胞状奇胎の手術は年にあるかないかくらい珍しい手術だったみたいで、ここぞとばかりに実習生がたくさん来ていました。
私はこの時は、“早くこの腹痛から解放させてくれ!”という思いが強くて人がたくさんいようがどうでもいいという感じでしたが、後で思い返すと恥ずかしいですね。
手術台に横になった後も、エコー検査のモニターをみんなで見ながら先生が実習生に胞状奇胎の特徴などを説明をしていたり、助手の先生と手術について何か話し合いをしたり…という時間があり、“まだ始まらないのかな?”とこっちがそわそわしてしまいました(笑)
まぁ、そんな感じで子宮内容除去術が始まりました。
看護師さんが点滴に麻酔を入れて、「1、2、3…」と数えているうちに意識がなくなり、気が付いたら終わっていました。
目が覚めてすぐ、先生から「全部きれいに除去できたから大丈夫だよ」と言われ、安心しました。
その後はストレッチャーに寝かされ、病室のベッドまで運んでもらいました。
ちなみに、子宮から出した内容物は病理検査に出されるそうです。その病理検査で、全胞状奇胎か部分胞状奇胎かが分かるそうです。
12時、病室へ
12時頃に病室に戻り、それからはずっと横になっていました。
手術後は、前日から続いていたお腹の痛みがスッとなくなりました。
さすがにこの時ばかりは、ずっと続いていた痛みから解放されて、流産の悲しみよりも「あ~、楽になった~」というのが本心でした。
ちょうどお昼時だったので、看護師さんがお昼ご飯を持って来てくれました。
その時に、毎食後に飲む抗生物質と子宮の出血を止めるお薬ももらいました。
入院中の病院食は、お昼ご飯、夕飯、翌日の朝ご飯が出たのですが、さすがにどんなメニューだったのかや味は全く覚えていません。すみません。
午後は、先生が様子を見に来てくれたり、お義母さんが入院中に必要な荷物を持って来てくれたりしましたが、それ以外はほとんど寝ていたと思います。腹痛や不安で前日は全く眠れなかったので…。
21時、消灯
午後にがっつりと寝てしまったせいで全然眠れない…。
消灯後はテレビを観るのが禁止だったので、ヒマでヒマで仕方がなかったです。
“早く朝にならないかな~”
“早く家に帰りたいな~”
と何度も時計を確認していました。
が、気が付いたら朝までしっかりと寝ていました!
2017年6月7日(水)6時、起床
朝6時頃、看護師さんが体調の確認や検温で回って来ました。
看護師さんが一度来た後は、朝食まで二度寝。
8時に朝食を食べた後、採血をしました。
9時半、診察
先生に呼ばれ、診察室へ移動。
エコー検査で子宮内の確認をした後、採血結果を聞きました。
この日のhCGの数値は2万mIU/ml!手術前の数値から4分の1も下がっていました!
先生からも「経過は順調」だと言われました。
“良かった~!本当に良かったよ~!!”
一週間後にまた子宮内容除去術をするという説明を聞き、退院となりました!
10時、退院
退院の時もお義母さんが車で病院まで迎えに来てくれました。
お義母さんが退院手続きも全てやってくれたので、本当に何から何まで頼りっぱなしで申し訳なかったです。
まとめ
こんな感じで一回目の子宮内容除去術が終わりました。
胞状奇胎と診断されてから、入院・手術・退院まであっという間でした。
私は出血と腹痛がちょっと酷かったようで、手術前は痛みで“手術が怖い”や“流産が悲しい”ということを考える余裕もありませんでした。
ただ、一回の手術で終わらないのが胞状奇胎です。
もう一度、同じように入院・手術・退院を繰り返さなくちゃいけないと思うと、“今後、侵入奇胎にならないかな。もし抗がん剤治療とかになったらどうしよう”と先のことが不安で帰りの足取りが重かったです。
続きは、≫≫≫【胞状奇胎体験談】夫婦の今後について本音で話し合いへ。